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オペラ界の女王、その名はアンナ・ネトレプコ

オペラや声楽を勉強している人なら、遅かれ早かれ誰でも知ることになるであろう、現代最高のディーヴァと名高い、Anna Netrebko(アンナ・ネトレプコ)という存在。彼女は現代オペラ界の女王と呼ばれ、その異名の通り、現代で最も稼ぐ(現在進行形)ソプラノ歌手と言われています。

まず簡単にネトレプコについておさらいしておきましょうか。彼女はロシア出身で、1971年9月18日生まれの現在52歳です。1993年22歳の時にモスクワの声楽コンクールで優勝を果たして依頼、輝かしいキャリアを歩み続けています。現在もバリバリ世界中で舞台に立っていますが、国際情勢の関係でメトロポリタン歌劇場の出演降板など(気になる人は詳しくは調べてみてください)、色々複雑にはなってます。

ネトレプコのレパートリーについてですが、あなたはマリア・カラスですか?というくらい様々な役を歌ってきています。キャリアを進めるにつれて、トゥーランドットやアイーダとかマクベス夫人など重たーい役が多くなってきました。

さて、百聞は一見にしかず、いやこの場合は百見は一聞にしかず?ということで、2023年3月15日のアンナ・ネトレプコ来日プレミアムコンサート(サントリーホール)に私は行ってきましたよ。たしかチケットは2万か3万かくらいしました。クラシックって高いんよね。

一発目の印象としては、とにかく声が分厚かったです。映像や録音で聞いていても十分深みのある声ですが、実際はより深みと分厚さを感じたし、やはり声量もすごかったです。サントリーホールの音響が素晴らしいのもありますが、ネトレプコの声の中に漂っているような感覚(どんな感覚やねん)でした。これは高いお金を払って生で聞く価値が十分にあります。

しかし良いことだけ書いてても面白くないと思うので、その中でも気になったことにも触れておきます。まず、音程が不安定な時がありました。それってミュージシャンとしてどうなん?と思いますが、ネトレプコはうまいことカモフラージュしてしまうんですね。基本的に音程を外したらその後はレガートでゆるやかに正しい音程までもどってきます。あとは、パッサッジョからのアクート域がどうしても薄く聞こえました。中音域がとても深い声なので余計に目立つんです。バランスを考えてもう少し高音にも密度が欲しいなと思いました。

まあ何にせよネトレプコはすごかったですよ。超有名が故に彼女の発声について色々言う人もいますけど、基本的にずっと空気に声が乗っているので、聞いていて心地良かったです。最後に2024年のネトレプコを拝んでおきましょう。

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彼女はアドリアーナみたいなドラマチックな役をしている時、全公演が終わるまでは眠れない夜が続くらしいです。

 

 

 

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